2019年7月 2日

日本のYL第1号となった杉田千代乃さん

杉野ちよのさん-2.jpgアマチュア無線では女性無線家のことをYL(わいえる)と呼びます。YLはモールス通信で交信する時の女性の省略符号として使用されます。おそらくヤングレディの省略ではないかと言われていますが、他にも省略符号が意味を持つものがたくさんあります。

さて、アマチュア無線は男子の趣味だと思われがちですが、世界中にはたくさんの女性愛好家が居られます。アマチュア無線は昔から非常に紳士的な協定が多くあり、特に女性や子供たちには親切であり丁寧に接するのがルールです。これは世界共通のルールです。
日本における最初のYLさんは杉田千代乃さんと言われる方で昭和8年10月16日に初めて電波を出されたということです。その時の呼出符号はJ1DNですが結婚後は鈴木千代乃さんJH1WKSとなり、神奈川県小田原市からCWなどで活発に運用されていたようです。

無線局を開設するには、各地にある総務省の総合通信局に無線局開局申請して許可をとります。これはアマチュア局に限らず、放送局や業務で使用している無線局も同様の手続きです。
政府はアマチュア無線に対しては昔から寛大です。なぜなら、過去にアマチュア局が全ての電波帯や送信方式を開発し、いち早く実験した結果を技術が安定した時期になると業務無線として使用してきたからです。アマチュア無線では失敗をしても誰も困りません。実験などを繰り返してドンドン試すことが可能なのです。そのため、米国や日本ではアマチュア無線には全ての周波数帯が解放されています。特に米国では当時電話が普及していなかったころ、広大な大陸の東と西をアマチュア無線家のボランティアで電話を無線で繋いでいたのです。フォーンパッチという技術です。家庭にある電話の信号を無線機に接続して送信するわけで、現在でも携帯電話が繋がらない遠洋船舶で時々使用されているみたいです。日本ではフォーンパッチが許可をされないので出来ませんが。

考えてみれば、アマチュア無線を楽しんでおられる方々は全てプロの集まりなわけです。
研究者・医者・宇宙飛行士・教育者・芸能人・国会議員など全ての職業の集まりです。
世界中のアマチュア無線家が電波を使って色々な情報をいたるところから発信しているわけです。まあ、最近流行のツイッターなどSNSの音声発信版とでも言えそうです。多くの人たちに会話を聞かれているのですから情報はダダ漏れですけど。

(写真は、JARLニュースバックナンバーより資料として転載しました)