2019年7月11日

D-Starというアマチュア無線システム

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今は元号が変わって「令和時代」。アマチュア無線の免許を昭和時代に取得された人からすれば、ほぼ40年は経過しているのですが、仕事に専念され最近になりアマチュア無線を再開されると全ての技術の進歩に驚かされます。トリオ時代に買われたリグは若い人には通用しません。彼らは誕生した時からゲーム機やコンピュータが身近にあったのです。

ここ数年ほど盛んになってきたアマチュア無線の遊び方があります。

写真のリグ(無線機のこと)は日本のJARL(日本アマチュア無線連盟)とアイコム社が技術提携して共同で開発した新しい通信手段で若い人にも人気が出ています。各地で発生した大災害でプロの通信手段が寸断されたこともあり、再びアマチュア無線が注目され出したのです。
携帯電話が普及した現在なぜ今さら必要なの?ということも良く聞きますが、アマチュア無線は趣味として楽しむものであり携帯電話は必要とする相手との連絡用です。

このリグも大きさは携帯電話より少し大きいサイズですが、目的が全く違います。それはアマチュア無線の免許を取得して無線局を開設している者通しの会話であり趣味の道具です。

D-Start(ディスターと読む)という響きの良い名称なので直ぐに頭の中に残ります。
アマチュア無線の愛好家が設置した各地にある中継器(レピーター)を介して話をしたり、時にはこれをインターネット回線につないで全国や世界中のアマチュア無線家と話が可能です。
しかも当然デジタルなので加工したりすることも容易でコンピュータで制御出来るのです。

昭和時代からカムバックされた方も、また別の価値を見つけることが出来ると思います。

アマチュア無線はいつの時代にも最先端の技術を常に開発しています。既に、FT8(えふてぃえいと)という宇宙通信の信号処理を使った通信も盛んになって来ています。遠く離れた惑星からの雑音混じりの微弱信号を処理して取り出す技術です。

アマチュア無線はある意味で、プロ集団であり専門的な職業人の集まりなのです。

2019年6月29日

アイコムが誇ったIC-720Aを常用してます

アイコムというメーカーは世界でも一番売れている無線機の専門メーカーだと思います。
昔、私が1980年ごろに購入したリグですが未だにほぼ毎日使用しています。

この機種が発売されるまでは、トランシーバにゼネカバ機能を付加したものは出ていないかった筈です。

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この頃はBCL(海外放送受信する趣味)が盛んであり、何とか1台の無線機でBCLも楽しめる機能が求められていた所にこのリグがラインとして発売され横に全てを並べると結構な幅を取ったものでした。

私の局免許は、このリグで既に取得していますの多分この先も使用可能です。
バンド切替をすると本体内蔵のアンテナカプラーのロータリースイッチ(リレー)が回転し少しうるさく感じます。アマチュアバンドでSWLをしたり、時にはBCLを楽しんでおり重宝しています。


受信感度も良くて、軽くアナログメーターが動き信号が入らない時には、本当に静かでボリューム最大でもかすかに低周波ノイズが出るくらいです。
この頃から、アイコムのリグにはデジタルが頻繁に採用されるようになりましたが、このリグの表示には当時流行したニキシー管と呼ばれる輝度の高い表示器が使用されていたのです。

これからも大事に使用します。機械物は毎日上手く使用することとメンテナンスで長持ちします。

2019年6月 6日

現役で活躍するコリンズKWM-2A

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コリンズと言えば米国の無線機メーカーであるが、ここの写真は50年も前に販売されていた人気機種で当時では非常に高価なリグ(無線機)でした。コリンズは、米国のコールマンなどと同様に米軍御用達メーカーで製品も文句なしの物が多い。
この当時のアマチュア無線用と言えば日本ではトリオや八重洲といった比較的安価なものが多かった。そんな中で米国ではコリンズやドレークなど高価なリグが日常的に使用されており、羨ましかったものである。何しろ米ドルとの交換レートが1ドル360円の時代でした。米国製品を購入するにはかなりの覚悟がいったわけです。
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無線機には、この写真のようにトランシーバーと呼ばれる送信機能と受信機能を合体させて電波を飛ばすものとセパレートタイプという受信機と送信機を別々に購入してトランシーブ操作するものがあります。最近のアマチュア無線に販売される機種はほぼ全てこのタイプです。

このコリンズKWM-2Aは本体に電源が内蔵されていないので写真の様に別電源から供給します。もちろん、大きな電流を整流して(直流に直して)使用するので重いトランスが内蔵されています。
確かに大きくて重いのですが電気物が安定して動作するには余裕のあるしっかりした電源が欠かせません。
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また、コリンズの修理には写真のような特殊な工具が必要です。インチネジなので日本では入手が困難であり、私は米国のe-Bayで購入し重宝しています。代金もPayPalで支払いが出来て安全であり、今までトラブルもありません。

コリンズ製品の最終に近い製品はロックウェルコリンズというロゴですが、この本体はその直前の丸ロゴです。その前はウィングですが以前コリンズの大家に「入手するのなら断然丸ロゴにしなさい」と忠告を受けたことがあります。

歯切れの良いコリンズの受信音でまだまだ楽しみたいと考えます。

2019年1月18日

BCLファンに人気のNRD505

20180118 001.JPGBCLとはブロードキャスティングリスナーの省略語で海外放送を楽しむ人たちの事を指します。1960年代にはブームとなり熱狂的な愛好者も多くいました。もちろん、まだインターネットが無かった時代です。遠く海外からの放送が聞こえて来ると地球が狭く感じたものです。また、それが日本語放送ならなおさらです。外国の放送局も当時は日本語の時間がありました。米国ではVOA(ボイスオブアメリカ)、英国ではBBC(ブリティッシュブロードキャスティングコーポレーション)、ドイツではDW(ドイチェベレ)、ロシアではモスクワ放送、中国では北京放送、オーストラリアではABC(ラジオオーストラリア)などが特に入感が強くBCL登竜門でも挑戦出来ました。
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そんな海外放送ですが、今では日本語放送は少なくなり隣国からの局しか見つかりません。
しかし、写真のような高級受信機にアンテナを繋ぐとビックリするほどの局が飛び込んできます。
この受信機は、JRC日本無線の物ですが、アマチュア無線用に発売されたものです。
良く似た機種でNRD515がありますが、最初に発売されたこの505の方がなぜか人気があります。高価なものであり発売された台数も少なかったからでしょう。
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受信機の性能は、感度・分解度なども当然ですが普段聞いている時には疲れないのが何よりです。業務用通信機を製造しているメーカーがアマチュア無線向けに販売したものであり、さすがに優秀です。

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日本のNHKも数ある世界の放送局の中では有名で、アフリカのガボンにある送信所や日本国内にある送信所から強力な電波を発信しています。ラジオジャパンという名称で世界にファンがたくさん居ます。私も以前、山田耕嗣さんが作られた「日本短波クラブ」に所属していましたが東京ハムフェアではたびたび山田耕嗣さんとお話が出来て海外放送の魅力を感じながら資料を入手していたものです。

現在は、海外放送はネット配信がされており、いつでも聞けますから一度は聞かれてはどうでしょう。
何か発見があると思います。

2018年6月17日

HeathKitの魅力

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米国にあった組立てキットを販売していたメーカーのヒースキットは今は無い。当時、社長は軽飛行機のキット製品を販売しようとして、試作機を飛ばして命を絶った。それ以降は会社がガタガタになり、多くのアマチュア無線家がキット商品の再販売を求めたが実現出来なかった。
この受信機はSB303というアマチュア無線用のもので、昔、私が組立てたリグで気に入って使用していたものである。当時の無線機はセパレートタイプも多くあり、この受信機もSB401の送信機とトランシーブして使用する物であったが2台並べると場所をとるので何時も受信機を主に使っていた。
最近になり、保管していたSB303とSB401を再度レストアしようと思い引っ張り出した。幸いと、両機ともほぼ健在であり、そのまま使用できるほどで30年以上たっているとは思えないほど良好な状態である。当時はソニーサービスという会社があり米国ヒースキット社の製品を輸入販売していた。

このキットの特徴は何と言っても解説書が充実していたことである。もちろん部品一つ一つから組み立てるのであるが順序良く一行ごとに読んで進めて行けば、ほぼ誰もが完成した。英語版と日本語版が付属していて実に分かり良いものであった。
送信機と受信機とも完成して使用していたが性能も良くとてもキットとは思えないもので満足を覚えた。
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いよいよこれから分解に入るが完全に元通りになるには1年ほどを要すると思う。
特にロータリースイッチの接点部分の磨きから必要で大がかりなレストアになるはずである。
自分で完成させた思い出のリグなので手放すには惜しい。

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2018年4月28日

Hammarlund 受信機 HQ-100

昔から米国には有名な通信機メーカーが多数存在していました。ところが優秀な通信機も日本のメーカーにコピーされ、ほぼ同様の機構を持った受信も日本では出回りました。どこかの国をあまり責められないのも当時に若かった日本人にはよく分かっている筈です。
今では世界中に日本製の無線機が出回り、その性能も最高ランクに位置するほどとなりました。
特にアマチュア無線の世界では顕著に表れており米国製を使用している局を探すのは難しいと思います。
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写真は当時アメリカで有名だったハマーランドの受信機でHQ-100です。全面パネルも厚い軽合金で作られており、二つの円形のダイヤルメモリが特徴です。これより古いハマーランドの受信機に酷似した国産の受信機がありますが、今考えるとコピー品でした。

このHQ-100ですが、選択度が非常に良くて昔の受信機ながらサイドの切れは抜群です。
操作も分かりやすく、タイマー時計も付いていて時間が来れば電源を自動的に入れたり切ったり出来ます。感度も良くてお気に入りの一台です。

2017年6月 4日

久し振りにJRC-515送受信機

日本無線と言うメーカーはアマチュア無線では評判が良い。もともと業務用の無線機製造販売なのであるが一時期にアマチュア無線用機器も販売したことがある。これもその当時の機種ではあるが、既に30年以上も経っているセパレート式の送受信機である。当時は、トランシーバーとは別に送信機と受信機を接続して(トランシーブ)運用するタイプも多かった。例えばトリオの599シリーズもその一つであり、同様の人気を得ていた。写真の最上部は付属のメモリ装置であるが515シリーズのものではなく518という後継機種である。515のメモリ装置は24CHであるが、こちらは24×4も受信周波数を記憶できるので、普段のBCLには十分である。
この日、久し振りにダミーを繋いで送信したら軽く100W以上も出た。しかし、送信機の表示器で周波数を上げようとしてダイヤルを回しても下がってしまう(数字が小さくなる)。パルス発生回路にトラブルが出たらしい。受信機は全く問題が無いのでKBS日本語放送を聞きながらしばらく送信機を調べてみた。
この修理には時間が掛りそうであるが、別の機会に触ってみることにする。
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2017年3月24日

小さなCWトランシーバーが400円以下

CW-TCVer.jpg 受信と送信の機能を備えたものはトランシーバーと呼ばれます。携帯電話も広い意味でその部類ですが私たちは意識することなく使えています。
 最近ある機会があり、モールス信号で交信できる小さなトランシーバーの製作キットを入手しました。送信出力はどれだけ出るか未知です。しかし、BNCコネクターも立派なものが使われておりアンテナしだいです。しかし、これを作ろうと思ったのはCWの練習用であって決して外部アンテナを繋いで不特定な方と交信することは考えていません。アマチュアの皆さんはモールス送信可能な資格を持っているのに、なぜか交信をためらう方が多いのです。やはり、自信が無いのと交信相手が熟練の人だというイメージが先になり、つい遠くなりがちです。AFアンプもあるので小さなスピーカーをならすことも出来るようですが分かりません。
 そこで、顔見知りの仲間と室内でダミー(擬似アンテナ)を繋いで練習会をすることを考えました。回数を重ねて慣れたところで、今度はその仲間と実際に空で交信をする。やがて、知らないうちに自信が出ることを期待しながら続けることが出来るようになるという想定です。

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 入手したキットは、中国からのものですが日本の業者が中国で売り出しているようでキットの中身も、日本の秋葉原にある信越電子で手に入れるような品物です。写真はその現物ですが、これで約400円で作れるのには驚きで、将来の中国が恐ろしく思えます。

2017年1月25日

ピコ太郎で思い出した名機 ピコモールス

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ミズホ通信製のピコモールス(1981年発売)

 世間ではピコ太郎というユニークな男性が人気になっています。

 そこで、昔のピコという用語を思い出しました。ここで言うピコとは小さくて可愛いというCW練習機の話です。1972年東京町田市に現れた「ミズホ通信」という会社。あのトリオ受信機9R59を設計して有名になったJA1AMH高田継男氏が起こした会社で、1981年には発売したピコシリーズが人気でした。とても小さいリグ(無線機)で特定のアマチュア無線家には絶大な人気がありました。しかし、2012年に会社も事業を終了し、2016年には創業者の高田氏も亡くなられました。ご冥福をお祈りします。

 その後、1991年にはピコシリーズである「ピコモールス」を発売したので私も早速購入してモールス信号の訓練に使用していました。モールス信号というのは訓練で相当上達が出来ると聞きます。写真の小さな回路基板は、しばらくすると段ボール箱の片隅に埋もれていました。

 テレビで出演するピコ太郎を見て、再び引っ張り出したのでモールス信号の良さを再確認しようと思います。モールス信号は、デジタル信号の元祖でもあり1と0だけで通信できるのが魅力ですね。究極の通信手段とも言われており災害時にも効力を発揮するものです。まず、26文字と数字を覚えるだけで通信が可能です。ぜひ、どうぞ。

2016年12月29日

Heath kit HW101

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HeathKit HW101(SSBトランシーバー)
 
 ヒースキットと言えば、ひと昔前の米国アマチュア無線家に人気があったメーカーです。アマチュア無線本来の「製作する楽しみ」を提供し多くのキット製品を販売してくれました。アマチュア無線だけでなくオーディオのマニアでもよく知られたメーカーです。特にアマチュア無線関係のキットが多く当時は私も多くのものを組み立てたことがあります。
 ヒースキット製品の特長は、その組立解説書にあります。手順を徹底的に示し、番号順に組み立てればどんな複雑なものでも、ほぼ間違いなく完成します。しかも、測定器を使用する調整の仕方まで手順通りでOKです。解説書には短文だけでなく図解で示されているので非常にわかりやすいのです。
 この秋に整理していたら昔のHW101が出てきました。しばらく箱に入れていたので心配しましたが外部電源を接続してみると無事に受信でき一安心。来年は、私の関係するアマチュア無線のイベントで「ヒースキット製品特集」でも計画してはとも考えています。
 ちなみに、ヒースキットを生んだ米国の社長さんは、自家用飛行機キットを売り出すために自分で試験飛行し墜落死され、この会社は現在ありません。

2016年12月27日

CQマシンを便利に使おう

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 アマチュア無線は電波を利用して知らない人と交信する世界共通の趣味です。昔は、キングオブホビーと言われたこともあり、その楽しさは現在のSNSなど比ではありません。その第一の理由として、アマチュア無線を運用するには国家試験に受かりアマチュア無線用の「無線従事者免許」が必要です。これは、どの国も同様であり、無線局を運用するにはコールサイン(呼出符号)が与えられます。免許申請にはその国の政府が関係しています。日本の場合には総務省※※総合通信局といわれる機関です。免許人は、電波法によりかなり厳しく規定されておるので間違ったことをすれば逮捕されます。やはり、どの国もスパイや情報セキュリティの関係で厳しいのでしょう。例えば、タイ国で運用する場合には、外国語は英語しか使用できません。日本語を使うと捕まります。
 
 この写真にある装置は、CQコンテストマシンというものですが、主にアマチュア無線を使って短時間に出来るだけ多くの局を見つけて交信する数を競う場合に使用するものです。最近の無線機では内蔵されたものが多くなりましたが、記憶できるICレコーダーに限界があり、この装置のような1チャンネル30秒で4チャンネル記憶可能というのは無いと思います。なくても参加できますが、同じ呼出を頻繁にするので声枯れが起きそうになります。ちなみに、「CQ」というのはアマチュア無線用語で「誰か交信して下さい」という意味となり、この局と話をしてみたいと思う人が、CQを出している相手のコールサインを呼び、「こちらは※※です」と言って応答します。それが遠くの国の人ならば感激は大きくなります。
 
 最近では、アマチュア無線が災害時の手段として見直されて少しではありますが増加しているようです。大災害時にインターネットが使えると思っていたら大間違いです。インターネットや携帯電話はほぼ止まってしまって復帰するにはかなりの時間が掛かっているのが過去の現状です。また、アマチュア無線は、登山などで大活躍します。山林や高い山では携帯電話は使用できないために非常通信にアマチュア無線は欠かせません。資格を取るには、簡単な講習会を受けて免許取得でき小学生のハムもたくさん居ます。アマチュア無線の世界では上下関係はありません。たとえ小学生ハムであっても敬称で呼び合うのがエチケットとなっており、交信内容にも各自責任を持っています。
 
 さらに言えることは、アマチュア無線で見つけた交信相手とはお付き合いが長続きします。グランドミーティング(実際に会う)などすれば一生涯忘れない人となりお付き合いが始まることも多いのです。2014年ノーベル物理学賞を受賞した天野 浩さんも中学生時代にはJR2NHMというコールサインを持っておられました。アマチュア無線は人生を通じて楽しめる趣味です。ぜひ皆さんも免許を取得して下さい。

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟 (←クリックできます)



2016年12月22日

太平洋戦争で使われたBC348J

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 戦争では技術開発がつきものです。世界で初めての実用的なコンピュータもその頃生まれました。手計算でやっていた微分方程式での解析など爆弾の軌跡を計算するためです。米国からいかにして遠くの標的に効率よく命中させたかったわけです。限りある予算ですから当然のことですね。そんな中、コンピュータは生まれました。しかし、当時のものは一部屋に収まりきれないほどの真空管とリレーの集まりを動作させるもので、騒音と熱がすごかったらしいです。とても今では考えられないサイズでした。
 通信機も同様のことが言えます。初めてのモールス通信が南北戦争前に成功し、米国は無線機の開発を盛んにし、陸上部隊では既にかなりの通信が可能だったようです。しかし、戦争で飛行機が使われるようになり搭載する無線機にも小型軽量化が迫られて来たわけです。この写真にある無線機は第2次世界大戦で日本の広島や長崎に原爆を投下したB29戦闘爆撃機が搭載していたもので、BC348Jという機種で比較的軽量の受信機です。戦争が終了して、払下げになり多くのアマチュア無線家もこの受信機で放送を楽しんでいたようです。音質も良くてNHK中波を長時間聞いていても疲れません。思えば子供のころ、真空管ラジオから流れるNHKの放送でニュースや娯楽番組を聞いて生活をしていました。ラジオを持つことがステータスでもあり、せっせと稼いではラジオを手に入れる時代でした。吉永小百合さんが出演していたNHKの連続小説「赤胴鈴の助」や老人に人気があった浪花節、それに「三つの歌」などが夕方になると真空管ラジオから流れて、じーっと耳をすませて聞いているわけです。真空管ラジオですから放送が無言になるときにはブーンというハムが聞こえてきました。誰も話をせずに終わりまで聞くわけです。当時としては、唯一の室内娯楽だったわけです。
 久し振りに、しまっていた348Jを出して電源を入れると問題なく世界中の放送が聞こえました。特に中国や北朝鮮の強力な局や台湾も聞こえます。多くの放送局がインターネットラジオに移り、電波での放送局も今では珍しくなりつつありますが、国の勢力を示すためにどこも活発にやっているわけです。もちろん日本の「ラジオジャパン」は世界でも人気があり、アフリカのガボンから大出力で世界中に発信しています。この348Jでも綺麗に受信出来て結構楽しめます。
 
 こんなラジオも何年も経つと別の価値が出てきますが、メンテナンスが大変です。特にコンデンサが使われているこの当時の機種ではそのことが関係して故障の原因となります。

2016年12月19日

1973年頃のトリオTS-900Sが懐かしい

TS900S-1.jpgのサムネール画像
TS900-5.jpgのサムネール画像
 昔からアマチュア無線を楽しんでおられる方々には、この機種ほど憧れのリグは無かったと思います。当時は、電離層の状態も良くて世界中のアマチュア無線電波が地球の周囲で活発でした。HF帯というアマチュア無線のバンド(周波数帯)を使用して、国内や海外と比較的簡単に交信出来た時代でした。そんな頃の無線機が、このトリオTS900Sでした。現在ではトリオのブランドは無くてケンウッドという当時使用されていた海外向けブランドに統一されています。アマチュア無線機の最高峰と騒がれて当時は南極昭和基地で運用されていた8J1RLでも使用されていたものです。終段(ファイナル)には4X150Aが使用されて球を直接冷却用ファンで冷やしており、ちょっとしたプロ用機種の様でした。それぞれの回路基板はプラグインユニットが使用されており、修理時において専用の基板を追加して簡単に調整などを行える。
 現在では、DSP技術も進み当時では考えられない優秀なリグが出回っていますが、今でもなぜか愛着が湧き、残しておきたいリグの一つです。アナログのダイヤルに表示されるオレンジのLEDも全体のデザインのバランスを整えている隠れた味に思えます。今では定期的に電源を入れダミーロードを繋いで電波を出していますが、おもにSWL(受信)で使用するようになっています。電源回路のコンデンサをリフレッシュするためのメンテナンスではありますがこれがまた楽しみでもあります。

 数枚の写真で示しましたが、とくにフィルター基板も、それぞれLSB,USB、CWと3個が最初から搭載されておりアマチュア機器としては珍しいものでした。柔らかく聞こえる音質が最近のリグとは違い長時間のSWLにも疲れを感じさせないような気がします。全体的にデザイン重視で開発されたらしく、一部の調整ツマミは後部パネルに配置されています。すこし全面パネルがすっきりし過ぎたようですが、これが何とも使い勝手が良いものです。


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2011年9月19日

ヒースキットHW-9 トランシーバー

米国HW-9-1.jpgヒースキット社のキットはアマチュア無線に限らず多くの機種が自作品愛好家のために発売された。しかし、とても人気があったにもかかわらず既に遠い昔に発売を中止した。このHW-9は最終版とも言えるもので1989年に販売されたものである。当時、日本で手に入れるには東京秋葉原にあるT-ZONEから購入しなけばならず、現在のように円高ではなかったので結構な値が付いていた。

CW専用でもあり、特に送信出力はバンド平均で3Wしか出ない。いわゆるQRP機種である。正面から眺めるとHW-8とイメージが違っており、ヒースキット特有のコスミックブルーではなく、うすい茶色である。ヒースキットの後半機種にはこの色が使われていた。

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中心にある大きなダイヤルをゆっくり回すと下の方で盛んに電信信号が受信できるが選択度はイマイチである。一応、選択度の切り替えスイッチが付いているので切り替えるとはっきりと差がわかる。キット製品ならこんなものかも知れない。ヒースキットの製品には、どれも十分過ぎる分厚い説明書が付いて来る。実体配線図と組立て方法を記述した単一行を順番にチェックするだけで誰もが製作出来るので失敗が無い。やはり購入したユーザーからすれば完成してそれなりの性能が得られないとがっかりするが、調整についてもしっかりとページを割いて説明してあり安心して組立てることが出来る。

 

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HW-9-4.jpg上蓋を外して内部を示したが、プリント基板が整然と並んでいて比較的簡単な無線機である。
左にあるのは専用の電源であり、その上にはトリオのヘッドフォンがある。この機種にはスピーカーが内蔵されていないので受信するにはヘッドフォンか外部スピーカーが必要である。

現在の高性能機種に比較するととてもほめられないが、HW-8と共になぜか親しみが持てるトランシーバーである。

撮影:TOMIOKA Takumi

2011年2月13日

くまの七里御浜海岸でスカイセンサーICF5900を楽しむ

撮影:TOMIOKA Takumi(2011-02-13)

熊野市七里御浜海岸で

ICF5900-2.jpgソニーの人気機種だったICF5900はBCLファンなら誰しもが知る通信型受信機である。1975年発売なので実に35年も前のラジオとなる。しばらく使用していない期間が長かったので、先日修理に出した。感度調整と周波数のズレを依頼したので、ほぼ当時の物として甦った。

ちょうど、三重県熊野市へ行く用がありこのラジオを持って性能試験も兼ねて出かけた。ここは熊野市を走る国道42号線の際にある七里御浜海岸で、車を路肩に駐車してすぐに砂浜に降りれる。
暖かい日差しを受けながらラジオの電源スイッチを入れると、ほとんどダイアルを回さないのにがんがんと海外局が入感した。9メガ帯にメインのダイヤルが止まっていたせいである。すぐにサブダイヤルを少し回して聞きやすい音で聞いてみるとマレーシアの海外放送である。英語放送である。しかも、国内中波と変わらないほど雑音が無い。

ラジオの性能を発揮させるにはコンピュータや蛍光灯ノイズなど無い場所が望ましいが、まさにここ七里海岸は理想である。この日は、電離層の状態も良かったのかアマチュアバンドでも多くの国内局が受信できた。SSBなのでBFOスイッチを下げて丁寧にサブダイヤルを回すと59の局が沢山聞こえる。

地元の人の話では2日前に積雪があったようであるが、すでに立春も過ぎており日中の日差しの強さは早春を思わせる。また最近になり紀伊長島近くまで高速道路が開通したお陰で、津インターから2時間10分でこの海岸に到着する。しかも、高速料金無料化実験区域なのである。

2011年1月30日

Sonyスカイセンサーが輝いていた頃

ICF-5800.jpgSonyの発売したスカイセンサーは当時1970年代にBCL熱をもり立てたゼネラルカバレッジの通信型受信機です。この頃、ナショナル(松下)からはクーガ2200などが人気があり、他社からも色々な機種が発売されていました。当時は電離層の状態も短波帯にとっては都合が良い条件が揃い、世界中の放送が飛び込んで来たものです。

写真:TOMIOKA Takumi

ここに紹介するソニーICF5800ですが1974年製の物で今も健在です。最近はもっぱら中波の放送を聞いたり、FMラジオとして使用していますが、とにかく音質が良くて最高です。この発売後にICF5900が出ましたが、ダブルコンバージョンが売りとは言え、音質はこのICF5800の方が遥かに良く、長時間聴いていてもほとんど疲れません。ただ、両機種ともバンド切り替えスイッチの接点不良に注意してこまめに受信していないと、接点不良をして分解する必要が生じかねないので要注意です。

デザインですが、こちらは5900に比較して少し背丈が低く見るからに小型に感じます。色が黒いせいかもしれませんね。アンテナ長さは同じくらいで、背丈の何倍もあるロッドアンテナを伸ばした姿は通信機というイメージにピッタリです。

BCLとはブロードキャスティング コーポレーション リスナーの略で、放送帯の受信を中心に楽しむ趣味であり、今でも世界中で大勢居ます。インターネット時代とは言え、それは先進国で自由にコンピュータを個人で楽しむ国での話であり、世界中にはまだまだラジオにかじりついて情報をキャッチしなければならない人々がいるのです。彼らの情報はラジオが頼りです、テレビは電気代が高いのでまだまだ身近に利用できるものでも無い訳です。

夜中にICF5800のダイヤルをゆっくりと回してみると、中波帯でさえ沢山の海外局が飛び込んできます。中国や韓国・北朝鮮・ロシアの局が多いのですが、雑音の中に紛れながら珍しい局を見つけると感動です。直ぐに携帯電話のボイスレコーダに録音してゆっくりと後で聞いてみながら記録する感覚もスローライフの一つの楽しみ方にピッタリです。

皆さんもインターネットから少し外れて、たまにはBCL受信機に親しんでみてはどうでしょう。

2010年11月30日

モールス信号の持つ本当の意味

HW8.jpg  所有:TOMIOKA Takumi
ヒースキット「HW-8」CWトランシーバー
大きさ:横幅230mm高さ105mm

アマチュア無線の通信は今でこそ多種にわたり高度な通信方法が使用されるようになりました。考えてみれば、このようなデータ通信の始まりも結局はモールス信号の発展したものなのです。ご存知のようにモールス信号は、古代から通信手段として使用していた「手旗信号」や「発煙によるのろし信号」などをより確実なものとして南北戦争以前にモールス氏が発案したもので、トンという短点とツーという長点の組合せで構成されます。

言い換えれば、データ通信における2進数データのはじまりとも言えるわけです。この信号の特徴は、有か無かという単純なものを送信する簡単なものなので使用する機材も極めて単純な構成で済むわけです。しかも費用は安い。もし欠点を挙げるならば、操作する人にそれだけの能力が必要なことです。そのままでは音声も送ることが出来ないし、当然ですが画像も送ることは難しい。現在のように世の中全てが便利を感じたものには理解せよと言っても無理があるのは承知です。

HW8-2.jpgしかしこのことも、アマチュア無線のように趣味として通信を楽しみ製作実験を楽しむ人たちにとっては、ある意味自分の技術を挑戦する絶好の対象となるものです。モールス信号は単純な信号なので通信の最終手段として考えられるし、電話やコンピュータなどが使用できなくなる非常の事態には無くてはならない通信方法であり、世の中技術が進んでいるとはいえ、全て設備が関係し金額が張るものばかりで、現代人はこのことを少し忘れかけていないだろうか? いつまでも、高度な成長があるとも限らないし最悪の事態を考えた場合には、モールス信号ほど頼りになるものはないであろう。

ここに掲載したリグは、1980年ごろに製作した米国ヒースキット社の「HW-8」というモールス信号専用トランシーバーです。他の無線機に比較すると回路が単純なために小さな筐体に収められており、機能も簡単です。もちろんモールス信号の使用できるバンド(CWモード)しか電波は飛びませんし受信も出来ません。こういった機種はある意味入門機としてアマチュア無線愛好家には未だ根強い人気があり、モールス信号でしか通信をやらないファンも世界中には多く居られます。

モールス信号を使用する通信は電力(パワー)も最小で済み、電話と違って周囲に聞き取られる心配も少なくちょっとした気分を味わうことが出来るわけです。

モールス信号25文字を覚えて簡単な国家試験に合格することで、誰でも楽しむことが出来る究極の通信手段です。皆さんもぜひどうぞ。

 

 

2010年11月21日

入門機としての八重洲無線FR50B

アマチュア無線メーカーとして八重洲無線が一気に知れ渡ったのはFT101というトランシーバでした。世界中のアマチュア無線家に愛され当時のベストセラーではなかったでしょうか。トランシーバーであり送信も受信も一台で間に合うことから移動用無線機として人気が出ました。特に、当時は多かったCB無線の愛好家も27MHz帯が送信出来るということで好んで使用した機種です。この受信機は、そのFT101が発売された以前のもので当時では当たり前だったセパレートタイプです。特にSWLとしての入門機には絶好のマシンでした。

メカニカルダイヤル式のチューニングは正確な周波数で受信でき、当時のアマチュア無線機としては画期的なもので、この技術は後に発売されたFT101の元となったわけです。また、スピーカーも内臓されていたので、このままアンテナをつないでスイッチを入れれば良かったわけです。このころはAMが主力でありトリオからは9R59Dが出ていました。

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今では殆ど見られなくなったセパレート式ですが、今も受信機としては懐かしい1台となりました。
(撮影:TOMIOKA Takumi)

 

2010年11月 1日

DRAKE SPR-4の受信感度

ドレーク R4Cと言えばアマチュア無線では有名な昔から人気の受信機です。それとは違ってこれはBCL専用にドレーク社が発売したものですが、当時は海外受信(BCL)が全盛期でとても人気があり高価なものでした。

SPR4-1.jpg写真のようにライトを灯した姿も何となく絵になり、秋の夜長に部屋を暗くして海外放送を聞けば最高です。

昔、同じようなことをオーディオアンプでやったことがあります。当時使用していた2A3プッシュプルの真空管が発するブルーの光に浸りながら、ジャズなどを聞いているのが好きで、このSPR-4も少しは似たものがあります。

SPR-4は、0.5KHzから30MHzのバンドを任意のバンド500KHz幅を受信できるゼネラルカバレージの受信機です。

ただし水晶は23バンドしか搭載できませんが、私のこの受信機は29バンド中23バンドがフル実装でほとんどの局を受信可能です。

SPR4-2.jpg左の写真は、底蓋を取り外して中身を撮影しましたが、軍用のコリンズ機種とは違う設計でこちらも興味が沸きます。
昔からコリンズよりもドレークの方を好むアマチュア無線家も多いと聞きますが分るような気がします。

受信して驚くのは、長時間聞いていても疲れないことです。最近の受信機では感度ばかり良くて落ち着きの無いピーピーとした音に聞こえるのですが。
カタログ値でも直ぐに分ることですが、感度とSN比が抜群で、目的の信号も浮んで聞こえるのが実感できます。

既に海外放送はインターネットでも提供されていますが、確実に聞こえるインターネット受信よりも短波受信機で苦労をしながら目的の局や珍しい局を探す醍醐味はまさに「キングオブホビー」と言われる所以では無いでしょうか。キーボードを叩きながら検索で局を探すのとは違い、ダイヤルを少しづつ回転させて、珍しい局が聞こえてくる時の感覚にはまればBCLから離れなくなるはずです。

秋の夜は、思いがけない遠くの放送局やアマチュア無線局が聞こえてきます。電離層の状態も不安定ですが、やがて少しづつ上向きになってくるようなので皆さんもHF帯の受信を再開されてはいかがでしょうか?

2010年10月14日

手放せないIC3N

IC3N-01.jpg所有:TOMIOKA Takumi

アイコム IC3N

アマチュア無線が盛んになったひとつにハンディトランシーバの普及がありました。当時の業務無線では一般化していたハンディ機ですが、アマチュアには小型で堅牢な機種が市販されておらず、このような形式のものが待ち焦がれていたのです。そこへアイコム社(旧の井上電機)から軍用スタイルの小型無線機が発売され一気にハンディブームがやって来たのです。その後も各社から小型ハンディが出ましたが、この機種やその後のIC03Nは軍用スタイルで特に人気があります。

最近のデジタル表示ではなく、サムホイール式ダイヤルで周波数を変更するもので、年配者には非常にわかり易く確実に眼で確かめることが出来ました。スキャン機能はないのですが、今思えばハンディ機ではスキャン機能は特に必要が無いように思いますし、またメモリ機能もありません。この機能もあれば便利機能のようですが、逆に常用周波数をメモるのでボケ防止には役立ちません。やはり、相手の局の周波数を確かめながらゆっくりとダイヤルを回転し相手局を呼出す。これも私が実行しているスローライフにつながりお気に入りとなっています。

 

IC3N-02.jpg背中の写真は、レピータを使用する時に必要なシフトキーです。これも、いちいちスイッチを入れますが確実にレピータを使用するのだと気持ちの準備が出来るわけです。

 

IC3N-03.jpg古い物も、見方によっては手放せない貴重な機種となります。

これもしばらく保管することとしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2010年9月24日

八重洲無線FT207が出てきました

ft207.jpg先日は休日が続き久し振りに自宅で整理をしていたら、昔懐かしいハンディ無線機が出てきました。八重洲無線は古いハムなら誰もが知るメーカーではありましたが、ここに数年のうちに無線機業界にも再編やら何やらで、純粋な八重洲無線の製品は販売されなくなったようです。

思えば、アマチュア無線を始めた頃に購入したHF機がFT101Bでした。その後にFT101Eへと買い換え現在も所持をしています。最近の機種はどれも付加装置が立派で信号を無線機内で加工したのちに鳴らしているようですが、この頃のHF機には何も付いていないけど、ゼロインした信号はガツーンと曇りの無い信号として飛び込んで来たものでした。

このハンディ機も八重洲無線の発売したものですが、当時はやりだしたPLLによる回路を搭載し、その頃に発売されていたサムホイール式周波数設定機と比べて一歩進んだ風に宣伝されていたと思います。八重洲無線最初のデジタル表示ハンディ機でした。

その後も、ハンディ機は多くのものを使用しましたが、大きさの点を除けばこの機種は非常に気に入っている一台です。現在はアイコムから出ているD-STAR対応機種D92を愛用していますが、忘れていたFT207が出てきたので懐かしく思って写真を撮ったというわけです。発売は昭和54年(1979年)です。当時は珍しかった小さな赤い数字LEDが並び周波数を表示するものでした。キーパッドで周波数を入力したり、周波数範囲を指定してスキャンをさせるとものすごく早く変化しPLL回路のすごさを体験したものでした。今では誰も驚くことは無く当たり前のように思える技術も、こうした少しづつ開発された流れを知っていると楽しいものです。

2010年9月 8日

あこがれの通信型受信機 (トリオー9R59)

9R59-02.jpg所有:TOMIOKA Takumi

通信型受信機が欲しくて堪らなかった頃があります。中学生から高校の時代でした。その頃の子供の遊びといえば、きれいに手入れをしたボロ自転車を乗り回す程度しかなかったのです。 同じ頃始めたアマチュア無線の趣味は自転車とは違った楽しさがありました。 なかでも海外放送を聞いて放送局にレポートを出すと自宅に綺麗な「べリカード」が各放送局から送られて来るものでした。 当時は海外から郵便が届くことすら珍しかった時代だったので、そのべりカードが届くと本当に嬉しかったものです。


その時代に特に人気があった受信機が写真の9R59でした。 トリオ(現在のケンウッド)から発売されていたもので、 アマチュア無線では憧れの人気機種でした。定価で¥19800だったと思います。それも、完成品ではなく部品が詰められたキット形式での発売でした。私の場合には、これを手に入れることすら出来ず、結局、雑誌などを見ながら同様の回路図で自作したわけですが、周波数帯を変えるとコイルを差し替える必要がありました。(コイルパックは高かったのでプラグインボビン式のコイルを採用)今とは違い、各部品を手に集めるのにかなりの時間を費やすのが普通の時代です。

 

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