ハムが交わす73の由来

これはアマチュア無線家しか分からないかも知れませんが、アマチュア無線の交信の最後にほとんどの人達が「ベストセブンティスリーさようなら」という挨拶で交信を終了します.話は少しそれますが,最近発売されたソフトバンクの携帯電話の機種に「ノキアN73」というのがあります.おそらくこの機番もアマチュア無線に熱心なノキアの社長の意向だと思いますが、その辺は次回の記事とします。ここでは「73」の出所を書きたいと思います.アマチュア無線用語には「59」や「88」など数字を使用したものがよくありますが今回は一番分かりにくい「73」に絞ります.

私が中学校の頃の話です.その頃の科学雑誌といえば「初歩のラジオ」や「子供の科学」が子供たちには人気がありました.当時,すでにアマチュア無線を楽しんでいた私にはいつも「子供の科学」を見るのが楽しみでした.今は記憶が薄くなりましたが,この「73」のことだけは印象に残っております.なぜならば、そのページにはその意味を表すイラストが描かれていたからです.そのイラストとは,ちょうど南北戦争において一人の兵士が鉄砲を片手に死んでいく象徴的なものでした.そのイラストの中に,「73」「73」・・・・と記入されていたわけです.当然,そのページは当時の雑誌の特集で「アマチュア無線」を取り上げたものでした.そこには,こんな紹介記事がありました.

その兵士は ,南北戦争に参加していた無線通信担当の兵士で,「73」は当時の戦争における兵士が使用するコード番号だったわけです.すなわち,自分が相手にやられてしまった時には,モールス信号でこの「73」を連打し,自分の状況を仲間に知らせる約束事として使われていた番号だったわけです.その南北戦争では,他にも色々なコード番号があり,特に通信兵の間では常識的なものだったわけです.中学生の時代には,あまり難しく考えずに気にすることも無く読んでいましたが,あれから何十年かが過ぎていますが,最近になり私が購入したソフトバンクから出ているノキア製のN73を見て当時のことを再び思い起こしてしまったようです.

なぜノキア製の携帯電話にこの機番が使用されているかは,また別の機会に書こうと思います.

また、YL局との最後に88を送る方がいますが正確にはごく親しい間柄の局に対して送るものです。88はLove & Kissとして使われるようで多分88から想像して誰かが使うようになったのでしょう。

掲載日:2007年5月15日

この記事は、以前のブログからWordPressに移植したものです。

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