2020年1月24日
2019年7月11日
D-Starというアマチュア無線システム
2019年6月29日
アイコムが誇ったIC-720Aを常用してます
2019年6月 6日
現役で活躍するコリンズKWM-2A
2019年1月18日
BCLファンに人気のNRD505


2018年6月17日
HeathKitの魅力
2018年4月28日
Hammarlund 受信機 HQ-100
2017年6月 4日
久し振りにJRC-515送受信機
2017年3月24日
小さなCWトランシーバーが400円以下

2017年1月25日
ピコ太郎で思い出した名機 ピコモールス
2016年12月29日
Heath kit HW101
2016年12月27日
CQマシンを便利に使おう
2016年12月22日
太平洋戦争で使われたBC348J
2016年12月19日
1973年頃のトリオTS-900Sが懐かしい

2011年9月19日
ヒースキットHW-9 トランシーバー
米国ヒースキット社のキットはアマチュア無線に限らず多くの機種が自作品愛好家のために発売された。しかし、とても人気があったにもかかわらず既に遠い昔に発売を中止した。このHW-9は最終版とも言えるもので1989年に販売されたものである。当時、日本で手に入れるには東京秋葉原にあるT-ZONEから購入しなけばならず、現在のように円高ではなかったので結構な値が付いていた。
CW専用でもあり、特に送信出力はバンド平均で3Wしか出ない。いわゆるQRP機種である。正面から眺めるとHW-8とイメージが違っており、ヒースキット特有のコスミックブルーではなく、うすい茶色である。ヒースキットの後半機種にはこの色が使われていた。
中心にある大きなダイヤルをゆっくり回すと下の方で盛んに電信信号が受信できるが選択度はイマイチである。一応、選択度の切り替えスイッチが付いているので切り替えるとはっきりと差がわかる。キット製品ならこんなものかも知れない。ヒースキットの製品には、どれも十分過ぎる分厚い説明書が付いて来る。実体配線図と組立て方法を記述した単一行を順番にチェックするだけで誰もが製作出来るので失敗が無い。やはり購入したユーザーからすれば完成してそれなりの性能が得られないとがっかりするが、調整についてもしっかりとページを割いて説明してあり安心して組立てることが出来る。
上蓋を外して内部を示したが、プリント基板が整然と並んでいて比較的簡単な無線機である。
左にあるのは専用の電源であり、その上にはトリオのヘッドフォンがある。この機種にはスピーカーが内蔵されていないので受信するにはヘッドフォンか外部スピーカーが必要である。
現在の高性能機種に比較するととてもほめられないが、HW-8と共になぜか親しみが持てるトランシーバーである。
撮影:TOMIOKA Takumi
2011年2月13日
くまの七里御浜海岸でスカイセンサーICF5900を楽しむ
撮影:TOMIOKA Takumi(2011-02-13)
熊野市七里御浜海岸で
ソニーの人気機種だったICF5900はBCLファンなら誰しもが知る通信型受信機である。1975年発売なので実に35年も前のラジオとなる。しばらく使用していない期間が長かったので、先日修理に出した。感度調整と周波数のズレを依頼したので、ほぼ当時の物として甦った。
ちょうど、三重県熊野市へ行く用がありこのラジオを持って性能試験も兼ねて出かけた。ここは熊野市を走る国道42号線の際にある七里御浜海岸で、車を路肩に駐車してすぐに砂浜に降りれる。
暖かい日差しを受けながらラジオの電源スイッチを入れると、ほとんどダイアルを回さないのにがんがんと海外局が入感した。9メガ帯にメインのダイヤルが止まっていたせいである。すぐにサブダイヤルを少し回して聞きやすい音で聞いてみるとマレーシアの海外放送である。英語放送である。しかも、国内中波と変わらないほど雑音が無い。
ラジオの性能を発揮させるにはコンピュータや蛍光灯ノイズなど無い場所が望ましいが、まさにここ七里海岸は理想である。この日は、電離層の状態も良かったのかアマチュアバンドでも多くの国内局が受信できた。SSBなのでBFOスイッチを下げて丁寧にサブダイヤルを回すと59の局が沢山聞こえる。
地元の人の話では2日前に積雪があったようであるが、すでに立春も過ぎており日中の日差しの強さは早春を思わせる。また最近になり紀伊長島近くまで高速道路が開通したお陰で、津インターから2時間10分でこの海岸に到着する。しかも、高速料金無料化実験区域なのである。
2011年1月30日
Sonyスカイセンサーが輝いていた頃
Sonyの発売したスカイセンサーは当時1970年代にBCL熱をもり立てたゼネラルカバレッジの通信型受信機です。この頃、ナショナル(松下)からはクーガ2200などが人気があり、他社からも色々な機種が発売されていました。当時は電離層の状態も短波帯にとっては都合が良い条件が揃い、世界中の放送が飛び込んで来たものです。
写真:TOMIOKA Takumi
ここに紹介するソニーICF5800ですが1974年製の物で今も健在です。最近はもっぱら中波の放送を聞いたり、FMラジオとして使用していますが、とにかく音質が良くて最高です。この発売後にICF5900が出ましたが、ダブルコンバージョンが売りとは言え、音質はこのICF5800の方が遥かに良く、長時間聴いていてもほとんど疲れません。ただ、両機種ともバンド切り替えスイッチの接点不良に注意してこまめに受信していないと、接点不良をして分解する必要が生じかねないので要注意です。
デザインですが、こちらは5900に比較して少し背丈が低く見るからに小型に感じます。色が黒いせいかもしれませんね。アンテナ長さは同じくらいで、背丈の何倍もあるロッドアンテナを伸ばした姿は通信機というイメージにピッタリです。
BCLとはブロードキャスティング コーポレーション リスナーの略で、放送帯の受信を中心に楽しむ趣味であり、今でも世界中で大勢居ます。インターネット時代とは言え、それは先進国で自由にコンピュータを個人で楽しむ国での話であり、世界中にはまだまだラジオにかじりついて情報をキャッチしなければならない人々がいるのです。彼らの情報はラジオが頼りです、テレビは電気代が高いのでまだまだ身近に利用できるものでも無い訳です。
夜中にICF5800のダイヤルをゆっくりと回してみると、中波帯でさえ沢山の海外局が飛び込んできます。中国や韓国・北朝鮮・ロシアの局が多いのですが、雑音の中に紛れながら珍しい局を見つけると感動です。直ぐに携帯電話のボイスレコーダに録音してゆっくりと後で聞いてみながら記録する感覚もスローライフの一つの楽しみ方にピッタリです。
皆さんもインターネットから少し外れて、たまにはBCL受信機に親しんでみてはどうでしょう。
2010年11月30日
モールス信号の持つ本当の意味
所有:TOMIOKA Takumi
ヒースキット「HW-8」CWトランシーバー
大きさ:横幅230mm高さ105mm
アマチュア無線の通信は今でこそ多種にわたり高度な通信方法が使用されるようになりました。考えてみれば、このようなデータ通信の始まりも結局はモールス信号の発展したものなのです。ご存知のようにモールス信号は、古代から通信手段として使用していた「手旗信号」や「発煙によるのろし信号」などをより確実なものとして南北戦争以前にモールス氏が発案したもので、トンという短点とツーという長点の組合せで構成されます。
言い換えれば、データ通信における2進数データのはじまりとも言えるわけです。この信号の特徴は、有か無かという単純なものを送信する簡単なものなので使用する機材も極めて単純な構成で済むわけです。しかも費用は安い。もし欠点を挙げるならば、操作する人にそれだけの能力が必要なことです。そのままでは音声も送ることが出来ないし、当然ですが画像も送ることは難しい。現在のように世の中全てが便利を感じたものには理解せよと言っても無理があるのは承知です。
しかしこのことも、アマチュア無線のように趣味として通信を楽しみ製作実験を楽しむ人たちにとっては、ある意味自分の技術を挑戦する絶好の対象となるものです。モールス信号は単純な信号なので通信の最終手段として考えられるし、電話やコンピュータなどが使用できなくなる非常の事態には無くてはならない通信方法であり、世の中技術が進んでいるとはいえ、全て設備が関係し金額が張るものばかりで、現代人はこのことを少し忘れかけていないだろうか? いつまでも、高度な成長があるとも限らないし最悪の事態を考えた場合には、モールス信号ほど頼りになるものはないであろう。
ここに掲載したリグは、1980年ごろに製作した米国ヒースキット社の「HW-8」というモールス信号専用トランシーバーです。他の無線機に比較すると回路が単純なために小さな筐体に収められており、機能も簡単です。もちろんモールス信号の使用できるバンド(CWモード)しか電波は飛びませんし受信も出来ません。こういった機種はある意味入門機としてアマチュア無線愛好家には未だ根強い人気があり、モールス信号でしか通信をやらないファンも世界中には多く居られます。
モールス信号を使用する通信は電力(パワー)も最小で済み、電話と違って周囲に聞き取られる心配も少なくちょっとした気分を味わうことが出来るわけです。
モールス信号25文字を覚えて簡単な国家試験に合格することで、誰でも楽しむことが出来る究極の通信手段です。皆さんもぜひどうぞ。
2010年11月21日
入門機としての八重洲無線FR50B
アマチュア無線メーカーとして八重洲無線が一気に知れ渡ったのはFT101というトランシーバでした。世界中のアマチュア無線家に愛され当時のベストセラーではなかったでしょうか。トランシーバーであり送信も受信も一台で間に合うことから移動用無線機として人気が出ました。特に、当時は多かったCB無線の愛好家も27MHz帯が送信出来るということで好んで使用した機種です。この受信機は、そのFT101が発売された以前のもので当時では当たり前だったセパレートタイプです。特にSWLとしての入門機には絶好のマシンでした。
メカニカルダイヤル式のチューニングは正確な周波数で受信でき、当時のアマチュア無線機としては画期的なもので、この技術は後に発売されたFT101の元となったわけです。また、スピーカーも内臓されていたので、このままアンテナをつないでスイッチを入れれば良かったわけです。このころはAMが主力でありトリオからは9R59Dが出ていました。
今では殆ど見られなくなったセパレート式ですが、今も受信機としては懐かしい1台となりました。
(撮影:TOMIOKA Takumi)
2010年11月 1日
DRAKE SPR-4の受信感度
ドレーク R4Cと言えばアマチュア無線では有名な昔から人気の受信機です。それとは違ってこれはBCL専用にドレーク社が発売したものですが、当時は海外受信(BCL)が全盛期でとても人気があり高価なものでした。
写真のようにライトを灯した姿も何となく絵になり、秋の夜長に部屋を暗くして海外放送を聞けば最高です。
昔、同じようなことをオーディオアンプでやったことがあります。当時使用していた2A3プッシュプルの真空管が発するブルーの光に浸りながら、ジャズなどを聞いているのが好きで、このSPR-4も少しは似たものがあります。
SPR-4は、0.5KHzから30MHzのバンドを任意のバンド500KHz幅を受信できるゼネラルカバレージの受信機です。
ただし水晶は23バンドしか搭載できませんが、私のこの受信機は29バンド中23バンドがフル実装でほとんどの局を受信可能です。
左の写真は、底蓋を取り外して中身を撮影しましたが、軍用のコリンズ機種とは違う設計でこちらも興味が沸きます。
昔からコリンズよりもドレークの方を好むアマチュア無線家も多いと聞きますが分るような気がします。
受信して驚くのは、長時間聞いていても疲れないことです。最近の受信機では感度ばかり良くて落ち着きの無いピーピーとした音に聞こえるのですが。
カタログ値でも直ぐに分ることですが、感度とSN比が抜群で、目的の信号も浮んで聞こえるのが実感できます。
既に海外放送はインターネットでも提供されていますが、確実に聞こえるインターネット受信よりも短波受信機で苦労をしながら目的の局や珍しい局を探す醍醐味はまさに「キングオブホビー」と言われる所以では無いでしょうか。キーボードを叩きながら検索で局を探すのとは違い、ダイヤルを少しづつ回転させて、珍しい局が聞こえてくる時の感覚にはまればBCLから離れなくなるはずです。
秋の夜は、思いがけない遠くの放送局やアマチュア無線局が聞こえてきます。電離層の状態も不安定ですが、やがて少しづつ上向きになってくるようなので皆さんもHF帯の受信を再開されてはいかがでしょうか?
2010年10月14日
手放せないIC3N
アイコム IC3N
アマチュア無線が盛んになったひとつにハンディトランシーバの普及がありました。当時の業務無線では一般化していたハンディ機ですが、アマチュアには小型で堅牢な機種が市販されておらず、このような形式のものが待ち焦がれていたのです。そこへアイコム社(旧の井上電機)から軍用スタイルの小型無線機が発売され一気にハンディブームがやって来たのです。その後も各社から小型ハンディが出ましたが、この機種やその後のIC03Nは軍用スタイルで特に人気があります。
最近のデジタル表示ではなく、サムホイール式ダイヤルで周波数を変更するもので、年配者には非常にわかり易く確実に眼で確かめることが出来ました。スキャン機能はないのですが、今思えばハンディ機ではスキャン機能は特に必要が無いように思いますし、またメモリ機能もありません。この機能もあれば便利機能のようですが、逆に常用周波数をメモるのでボケ防止には役立ちません。やはり、相手の局の周波数を確かめながらゆっくりとダイヤルを回転し相手局を呼出す。これも私が実行しているスローライフにつながりお気に入りとなっています。
背中の写真は、レピータを使用する時に必要なシフトキーです。これも、いちいちスイッチを入れますが確実にレピータを使用するのだと気持ちの準備が出来るわけです。
これもしばらく保管することとしています。
2010年9月24日
八重洲無線FT207が出てきました
先日は休日が続き久し振りに自宅で整理をしていたら、昔懐かしいハンディ無線機が出てきました。八重洲無線は古いハムなら誰もが知るメーカーではありましたが、ここに数年のうちに無線機業界にも再編やら何やらで、純粋な八重洲無線の製品は販売されなくなったようです。
思えば、アマチュア無線を始めた頃に購入したHF機がFT101Bでした。その後にFT101Eへと買い換え現在も所持をしています。最近の機種はどれも付加装置が立派で信号を無線機内で加工したのちに鳴らしているようですが、この頃のHF機には何も付いていないけど、ゼロインした信号はガツーンと曇りの無い信号として飛び込んで来たものでした。
このハンディ機も八重洲無線の発売したものですが、当時はやりだしたPLLによる回路を搭載し、その頃に発売されていたサムホイール式周波数設定機と比べて一歩進んだ風に宣伝されていたと思います。八重洲無線最初のデジタル表示ハンディ機でした。
その後も、ハンディ機は多くのものを使用しましたが、大きさの点を除けばこの機種は非常に気に入っている一台です。現在はアイコムから出ているD-STAR対応機種D92を愛用していますが、忘れていたFT207が出てきたので懐かしく思って写真を撮ったというわけです。発売は昭和54年(1979年)です。当時は珍しかった小さな赤い数字LEDが並び周波数を表示するものでした。キーパッドで周波数を入力したり、周波数範囲を指定してスキャンをさせるとものすごく早く変化しPLL回路のすごさを体験したものでした。今では誰も驚くことは無く当たり前のように思える技術も、こうした少しづつ開発された流れを知っていると楽しいものです。
2010年9月 8日
あこがれの通信型受信機 (トリオー9R59)
通信型受信機が欲しくて堪らなかった頃があります。中学生から高校の時代でした。その頃の子供の遊びといえば、きれいに手入れをしたボロ自転車を乗り回す程度しかなかったのです。 同じ頃始めたアマチュア無線の趣味は自転車とは違った楽しさがありました。 なかでも海外放送を聞いて放送局にレポートを出すと自宅に綺麗な「べリカード」が各放送局から送られて来るものでした。 当時は海外から郵便が届くことすら珍しかった時代だったので、そのべりカードが届くと本当に嬉しかったものです。
その時代に特に人気があった受信機が写真の9R59でした。 トリオ(現在のケンウッド)から発売されていたもので、 アマチュア無線では憧れの人気機種でした。定価で¥19800だったと思います。それも、完成品ではなく部品が詰められたキット形式での発売でした。私の場合には、これを手に入れることすら出来ず、結局、雑誌などを見ながら同様の回路図で自作したわけですが、周波数帯を変えるとコイルを差し替える必要がありました。(コイルパックは高かったのでプラグインボビン式のコイルを採用)今とは違い、各部品を手に集めるのにかなりの時間を費やすのが普通の時代です。